2016年に起業したことで得た教訓14選

あけましておめでとうございます。もう2017年になってしまいましたが、昨年の振り返りを。。

昨年の8月に会社を設立してから、約4ヶ月(まだ4ヶ月か、、)ですが、創業から色々と学んだことを振り返り、2017年の成長の材料としていきたいと思います。

僕は学生時代にインドで事業の立ち上げをインターンの立場で行わせていただいた経験があり、前職のITベンチャーを辞めて、経済成長著しいインドと日本の架け橋になるような事業を作り。両国に貢献したいと考えています。

事業の詳細は一旦割愛しますが、前提として、Webサービスのように短期間で事業をグロースさせたり、第三者割当による資金調達を行ったりというよりは、自己資金で地味に事業を作っている状態です。それでは、いくつか学んだこと書いていきたいと思います。

事業開発編

事業の目標に向けて、収益に直結しそうな行動を迅速かつ大量に取る

僕は起業当初、事業計画書の作成ばかりやっていて、PPT作成のスキルは上がったものの、肝心な事業は全く何も進まないという状況が4ヶ月程度続いていたことがあります。

今振り返ってみれば恥ずかしい限りなのですが、当時は良い事業計画やビジョンを描かないと、良い事業はできないと無意識のうちに思い込んでいました。

結局、自分が作っていた事業計画書は計画ではなく、ただの妄想だったことに後から気づき、かなり恥ずかしくなりました。笑(事業計画書はもちろん事業推進に必要な要素だとは思いますが、、)

今思えば、事業計画書を作成している時間に、少しでも人脈を構築したり、サービスの肝になる部分を構築したりするべきだったなと思います。振り返れば、事業が前進したのは、計画の精度やアイデアではなく、自分にとっては「人との出会い」でした。

単独での立ち上げが難しい場合は、他社の既存事業と協業する

事業を構築する際、自分たちの場合は海外が関係しており、現地の情報を収集するにも、時間とお金がかかるため、なかなか着想から立ち上げまでに時間がかかっていました。

なかなか事業構築への足がかりがつかめない中、状況を打開したのは、近い領域で事業を行うパートナー企業との出会いでした。普通は競合にもなり得るため、なかなかいきなり協業というのは難しいかもしれませんが、ビジョンと利害関係が一致していれば、自社にないノウハウや経験、人脈などが短期間で一気に構築できたりするので、非常に有効だったと思います。

立ち上げフェーズでは雑用でもなんでもさせていただけるなら、やったほうがいいかと思います。(過剰なサービスは不必要ですが現実的に可能な範囲で)

かの有名なサイバーエージェントも最初は自社でプロダクトを持たずに、他社のインターネット広告商材の販売代理店からスタートしているので、創業期は自力でなんとかならないのであれば、他社で既に立ち上がっている事業との協業もありかと思います。

とにかく早く、分かりやすい実績を出す

スタートアップはとにかく信用がありません。自社もご他聞にもれず、信用力のなさから会社用の銀行講座の開設難民になっていました。笑

この信用のなさというのは、スタートアップでは仕方ないといえばそうなのですが、結構辛いんですよね。ありとあらゆる取引は信用がベースにあるため、政策金融公庫からの融資や仕事の受注など、実績がない会社には「存在価値なし」という烙印を押されんばかりに相手にされません。

逆にある程度信用力がある顧客がいたりすると、他の取引が格段に進みやすくなります。そのため、スタートアップは、早く分かりやすい実績を出すことにフォーカスをしていくことで、どんどんと信用にレバレッジをかけて、大きな仕事ができるようになるのではないかと思います。

経営編

シードにも満たない段階で、資金調達に時間を割かない

これは起業分野や起業家のバックグラウンドによって多少議論が別れる部分ではあると思いますが、スタートアップが、シードかそれにも満たないフェーズの場合は資金調達のことを考えるよりも、まずは起業分野における関連する仕事を引き受けたり、必要最小限のプロダクトを作ったりするのに時間を割いた方がいいと思っています。

資金調達は、エンジェル、VC共にちゃんとしたイグジット(売却か上場)のプランを見せなければならないため、割と計画を作る時間に手間が取られて、肝心な事業の価値を上げることに時間が使えなくなってしまう可能性があるとも思います。(もちろんそうならない場合もあると思いますが、、)

僕も事業を開始する前に資金調達用の資料を作りまくって、検証もしていない、妄想で固めた事業計画書を作っていましたが、今思えばサービスも何もない段階では、あまり会社にとって必要な行動とは言えませんでした。

資金調達はある程度事業の肝ができてきてからで良いのではないかというのがここで言いたかったことです。

ビジョンはざっくりと作り、走りながらアップデートする

ここでいうビジョンは、具体的方針ではなく、経営理念やミッションに近い、「夢」のようなものです。例えば、自社の場合だと「インドと日本で新しい時代を創る」です。

「会社やるならまずはビジョンを考えよう」と、会社設立から将来的な夢や会社として生み出したい価値についてばかり考えていました。しかし、僕は考え始めると途端に手が動かなくなるという特性があるため、その間、手や足を動かさない状態になってしまった結果、会社全体が前進せず、ストップしてしまうという経験をしました。

夢やビジョンなどは、行動していれば常にアップデートされていくものであるので、ざっくりとどんな方向性でやるのか?が決まれば、あとは小さくプロダクトを作って市場に受け入れられるかの検証を繰り返していくべきだと学びました。

「事業開発」と「経営」を分離して考える

スタートアップの時期は1つのプロダクトがメインになりやすいため、「プロダクトの成功=経営の成功」という図式が成り立っているように見えてしまいます。

そのため、プロダクトの認知度やユーザー数は、実際には直接的には経営には関係ないにも関わらず、そういった間接的な指標を追い求めた結果、気がつけば収支が鮮血に染まっていたという事態も起こりうるのではないかと思います。

実際経営は単純化すると「収入—支出」により、得た利益をさらに投資してリターンを得続ける行為の連続であるため、やはり常にP/L、B/Sを見ながら事業を運営し、常に経営状態が健全になるように意思決定と行動を続ける必要があるかと思います。

チームビルディング編

創業メンバーの採用は慎重に

サービスの内容によりますが、発起人が創業者一人であれば、しばらくは一人で事業を運営した方がいいと思います。

しかし、起業した直後は創業者はどうしてもテンションが上がって大口を叩く傾向があり、そのキラキラした言葉が人を魅了し、メンバーの採用に繋がったりすると思います。

しかし、具体的にどんな事業をやり、その中でメンバーに期待するバリューや成果をある程度定義し、さらには株等のインセンティブや給与条件まで決めないと、やっぱり実際に働くとなった時にうまくワークしないと感じました。

僕はこのことが全く考えられておらず、正直これまで勢いで友人をメンバーとして誘ってしまい、危うく路頭に迷わせてしまいそうになったこともありました。

スタートアップは外から見ると夢を持って急成長し、キラキラしたように映ることが多いですが、実際は業務の地道さは会社員時代と変わらないか、もっと地道です。

メンバーが熱っぽくスタートアップにジョインしても、一時の熱が冷めると人は冷静になり、「ここにいることで、自分にはどんなメリットがあるか?」ということを考えはじめます。

そして、それが噛み合っていないと対立や組織の崩壊を招いていく危険があると痛切に学びました。

 創業者が独断で意思決定しすぎない

創業者はこだわりが強い人間が多い傾向にあると思います。起業して、お客様からお金をいただき、事業を運営できているという自信は、創業者に大いに有能感を与えます。

しかし、その自信が過剰になり、自分の考えたことが全て正しいという「万能感」に変わった時、非常に危険な状態になることを感じました。

「万能感」は時に「盲目」を招き、致命的な欠陥を見過ごしてしまう要因になります。そのため、たとえ100%オーナーの創業者であったとしても、会社のメンバーや外部のメンターなどに協力してもらい、特に大切な局面では相談をするのがいいと感じています。

いつでも相談できるメンターを持つ

先の記述にも関連しますが。いつでも相談できる信頼できるメンターの存在は本当に大きいと思います。

スタートアップの失敗要因の大変は「自滅」と言われるくらい、安易に下した決断がその後会社にとって致命的になる場合があります。

そんな中、これまでにあらゆるスタートアップの栄枯盛衰を見てきたメンターに、「この決断は次に何を招くか?」ということを相談できる状態は精神衛生上非常に良く、効率的に会社が立ち上がる上で大きな助けになっています。

僕の場合は創業初年度向けのプログラムに参加し、そこで自身でもスタートアップの成功と失敗をそれぞれ経験されたメンターの方に大変お世話になっています。

やはり本当に辛い時に、精神安定剤となるのは、これまで自分よりもずっと経験のある方の現実的なアドバイスです。

マインド編

経営者の精神状態を良好に保つことが非常に大切

「起業失敗の唯一の原因は、経営者が事業存続を諦めることだ」という言葉にある通り、経営者の心の健康は非常に大切であると感じています。事業の状態と精神状態はお互い非常に密接に影響しあっています。

そんな中で、辛い局面であっても、平常心を保てるよう、適切なストレスの解消方法や物事の捉え方、相談できる人などを常に持っておくことが大切だと感じています。

精神状態が非常に落ち込んでいたり、逆に異常なハイテンションにっなったりする時は、まともな意思決定ができた試しがありません。

(意外とハイテンションな時の方が、過剰な投資に走って危なくなるケースが多いのではと感じる時もあります)。そのため、冷静に意思決定ができる状態をキープし、時には休息を取って心に栄養を与えるもあると思います。

物事をありのままに観て、論理的に解を出す努力をし続ける

起業してからよく思うことが、人って自分の都合が良いように現実を捻じ曲げて解釈するものだなということです。

気合が入っている時こそ、現実的に不可能な事業計画を、根拠のない自信により「できる」と思い込ませることがありました。

身の丈を超える大きなビジョンを掲げ、不可能を可能にすると声高に叫ぶことは見栄えが良いことではありますが、やはりそこには「緻密に設計された戦略と行動」という「根拠」が伴っていなければ、自分もメンバーも疲弊させてしまいます。

物事をありのままに観る解釈力は、時に自分の心の中にある見栄やプライド、エゴの影響を受けて歪められ、正確な意思決定を阻害してしまう可能性があるため、先にも述べた通り、冷静に、平常心を保ちながら日々の経営に向き合える力をつけていきたいと思うばかりです。

経営に必要な知識を学習し続ける

会社をスタートすると、会社員時代とは異なり、何でもかんでも自分で行わなければいけません。営業からサイト作成、問い合わせ対応や経理、資金調達など、これまでに経験したことのない仕事を短期間で覚えて、こなさなければなりません。

そんな中で、やはり地道な学習を怠ってはいけないと痛切に感じます。

経営に必須の基本的な簿記・会計や、事業における専門知識、そして仕事の進め方まで、学ぶべきことを挙げればキリがありません。

しかし、経営者という立場で常に危機感を持って、強い目的意識と共に勉強に望めることは、非常にありがたいことだなあと日々思う次第です。

自分の専門知識に限界を感じた場合、司法書士などに相談をしつつ、なるべくわからないことを聞ける体制を作った方がいいです。

メディアや他人の影響を受けすぎない

「なんとなく他人から見られてカッコいい」「凄そうな人が言っているから、こうしよう」。メディアでは毎日の様に、インフルエンサーと呼ばれる様な、各業界で実績を残されている方が様々なことをおっしゃっています。

しかし、自分が立たされている環境において、今なすべき最善の策は何か?という観点で考えると、それは一般的に言われていることとは真逆だったりします。

しかも、意思決定の際に、自分の腹の底から納得せず、その中に「他人によく見られたい」というエゴが潜んでいると、後々その決断にしこりが残り、後悔する羽目になることもあります。

やはり僕の中にも、「もっとよく見られたい」「少しでも自分を大きく見せたい」という気持ちが高ぶる時もありますが、ちゃんと冷静に自分の中のエゴと正対し、必要に応じでケアしながら、正常な意思決定が行われる状態をキープする必要があると感じています。

「どんな会社にしたいか?」は「どう生きたいか?」とほぼイコール

経営者のビジョンによって、会社はどんな方向にも進んでいける可能性があるなと思います。

「短期でグロースさせ、資金調達を受けて会社を売却する」というものものもあれば「自由な生き方をするため、フリーランスの延長でやる」というものもあります。

一概に株式会社の経営といっても、ありとあらゆる手法が考えられるため、その中でどんな会社にしたいか、どんな方向に舵を切るかということを日々考えさせられます。

「目指すビジョンにたどり着くまでに、どれほどの人とお金、時間が必要なのか」「そもそもどんな状態になれば成功と言えるのか」「会社が破綻したとしたらその後のキャリアはどうするか」「どんなライフスタイルを送りたいか」など、いろんな側面が考えられ得ると思います。

そこを決定するのも最後はやはり自分自身であり、それは自分がどう生きたいかとも繋がってくる気がしています。

少し話は変わりますが、今後起業家もキャリア設計を緻密に考える人が多くなる気がしています。

起業のハードルが下がり、スタートアップのエコシステムが整備され、初期投資がほとんどかからないビジネスモデルが増える中で、一つのキャリアとして起業する人が増えるのではないかと。

起業した経験を元に、ベンチャーや時には大企業の事業開発部門に転職するなど、起業後の選択肢も広がっていくのではないかと思います。

最後に

僕にとっての2016年を一言でまとめると「過信と挑戦」でした。

あまりにも無知であるからこその、大胆な意思決定と行動力で、酸いも甘いも経験させていただきました。2017年の目標はただ一つであり、「会社をお客様と共に成長させ続けること」です。

今年は非常に忙しい年になるかと思いますが、これまでと変わらず、やるべきことを淡々とやっていきたいと思います。

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